障がい児者施設の安全考える 堺市で市民ら集会


 堺市の日中一時支援施設で1歳9ヶ月のダウン症男児が誤嚥事故で亡くなったことをきっかけにできた「全国障がい児者施設の事故ゼロをめざす会」が、6月3日、堺市で集会を開きました。サービスの宣伝が先行する現実や、安全が事業所まかせになっている実態の報告などがありました。【→詳細は本文】


 

 堺市の日中一時支援施設で、食事介助中に1歳9ヶ月のダウン症のけんちゃんが食べ物をのどに詰まらせ亡くなりました。母・美砂子さんは、施設の対応や制度に疑問を感じ、「全国障がい児者施設の事故ゼロをめざす会」を2017年11月に立ち上げました。

 同会が、2月28日の学習会に続いて2回目の主催行事として、6月3日、堺市堺区の市総合福祉会館で「日中一時支援事業の安全安心を考える集会」を開催しました。
 会場には、障がい児の親や、障がい者施設の関係者ら20人が訪れました。

 市内の施設で働く現場職員からの報告では、堺市では日中一時支援施設は短期入所(ショートステイ)と同じ扱いで、利用者一人一人がどんな障がいなのかや、どんな生活をしているかを把握して、どのようなサポートが求められるかを随時検討する「サービス管理責任者」の配置義務がないことを指摘。
 「いろいろなことが事業所まかせになっていて、系統的な研修も行われていない」と現場の不安を訴えました。

 また、障害者(児)を守る全大阪連絡協議会の塩見洋介さん(NPO法人大阪障害者センター事務局長)が講演。
 現代社会は子どもを商品購入者と位置付けていて、放課後児童デイなども、さまざまな教育・療育のメニューを宣伝したり、送迎など保護者にとっての利用しやすさを「売り」にしていると、事例をもとに解説。
「生きていく力を一人一人の子どもにつけていくのが教育や療育の基本だが、『サービス』の名のもとにそれを軽んじる風潮がある」と話し、障がい児者の周辺にも様々なしわ寄せがきていると訴えました。

 最後に、けんちゃんの母・美砂子さんが、「施設を信用して預けたのに…裏切られた思い」と息子を亡くした無念を語り、「障がいのある人たちは立場が弱い。規制もガイドラインもないまま、こうした現場が放置されているのはおかしい」と訴えました。
 美砂子さんは、「駅前での署名にも多くの人が応じてくれて、手応えを感じた。同じ思いの人と、さらにつながっていきたい」と話しています。

 「全国障がい児者施設の事故ゼロをめざす会」のブログは、 https://ameblo.jp/zikozeroomezasukai/
 問い合わせは、メール shogaishisetuzikozeroomezasu@gmail.com で。